360年、毎日が創意工夫 歌舞伎座舞台株式会社360年、毎日が創意工夫 歌舞伎座舞台株式会社

 

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2月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」では、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、公演前月の末ごろに行います(今回ご紹介する写真は、2014年1月末ごろに撮影したものです)。

【現場レポート】2014年2月公演、準備風景(その1)
http://kabukizabutai.co.jp/saisin/genba/1346/

【現場レポート】2014年2月公演、準備風景(その2)
http://kabukizabutai.co.jp/saisin/genba/1375/

糸桜

『青砥稿花紅彩画』では、「長谷寺花見」や「稲瀬川勢揃い」「極楽寺山門」で、舞台の上のほうに桜ののれんみたいなものが飾られます。これは「吊り桜(糸桜)」で、いろいろな演目に登場します。 近くで見ると、意外と大きくて長いです。

雪

『心謎解色糸』序幕「雪の笹藪の場」の背景画です。今年(2014年)の2月は歌舞伎座近辺でもたくさんの雪が降りますね。

ユニフォーム

番外編:大道具ファッション(?)に注目した写真です。この三人は会社のみんなでおそろいバージョンですが、Tシャツや長袖Tシャツ、フード付きパーカ、ジャンパーなど形は各自が好きなものを選べるようにしています。

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2014.02.19

2月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」では、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、公演前月の末ごろに行います(今回ご紹介する写真は、2014年1月末ごろに撮影したものです)。

【現場レポート】2014年2月公演、準備風景(その1)
http://kabukizabutai.co.jp/saisin/genba/1346/

2月

『通し狂言 青砥稿花紅彩画』の大詰の道具を舞台で組み上げているところ。1月の公演期間中に、開演前の時間などを使って少しずつ準備を進めていました(この写真のみ1月中旬に撮影)。

『青砥稿花紅彩画 白浪五人男』の序幕「初瀬寺花見の場」。のれんを扱うのも大道具です。

2月公演

屋体のすそと床とのわずかな隙間をなくすための作業をしているところ(『心謎解色糸』二幕目・糸屋奥座敷の場)。限られた時間のなかで、みんな手早く丁寧な仕事をするよう心がけています。

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2014.02.09

土産物店が並ぶ「木挽町広場」(歌舞伎座・地下2階)で、歌舞伎座オリジナルのポストカードが販売されることになりました。お客様に喜んでいただけるような歌舞伎らしいものにしたいとの要望を受けて、私たち大道具のデザイン課がポストカードの図案を作らせていただきました。木挽町広場には、おひな様も飾られて、春の雰囲気が漂っています。お近くにお出かけの機会がございましたら、お立ち寄りいただけましたら幸いです。
*木挽町広場での販売は終了しております。

はがき

歌舞伎座オリジナル・ポストカードの売り場はこちらです。15種類・各120円。売り場のお姉さんによると、松羽目をモチーフにした図案などが人気だそうです。

はがき

はがきの図案は、歌舞伎の大道具でもよく使う松羽目や花丸、波などをモチーフにしています。

おひなさま

木挽町広場には、おひな様も飾られています。

地口行灯

歌舞伎座では二月の恒例となっている地口行灯も展示されています。

傘

木挽町広場には、二月に歌舞伎座で上演されている『白浪五人男』の傘も展示。この傘の裏側あたりに歌舞伎座オリジナル・ポストカードの売り場があります。

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2014.02.04

2月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」では、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、公演前月の末ごろに行います(今回ご紹介する写真は、2014年1月末ごろに撮影したものです)。

大屋根

『白浪五人男』大屋根の「がんどう返し」。転換担当(舞台課)、塗方(第二美術課)など入り乱れて(?)みんなで仕事をしております。 塗方は、普段は千葉県の松戸の工場で仕事をしていますが、月末の道具調べなどの時期は歌舞伎座で仕上げを行い、要所要所でみんなをリードしています!

 

道具調べ

舞台の天井には背景画など、いろいろなものを吊っています。それらを吊る際には、ロープで縛ることもありますが、その縛り方も目的に合わせて、いろいろ種類があります。 写真に写っているのは、(たまたまですが)二人とも幕引きです!

 

2月公演準備

大道具の仕事は、チームワークが大切。常にみんなが声をかけあって仕事をしています。

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2014.01.31
大道具の道具

その8 ふすまの漢詩

『仮名手本忠臣蔵 九段目』は、由良之助が住む山科の閑居という設定で、ふすまには漢詩が書かれています。この文字も大道具の仕事の範囲となります。

漢詩は、唐の詩人・白居易(白楽天)の「折剣頭」で、6枚の襖に手書きで文字を書いています。
「拾得折剣頭」(折れた剣の切っ先を拾った)ではじまり、まっすぐなために折れてしまった剣の尊さがつづられています。
漢詩の内容も味わいがありますので、興味のある方は、書籍などで訳や意味を調べてみられてもいいかもしれません。
(漢詩は公演によって異なる場合もありますが、近年の歌舞伎座では「折剣頭」が多く使われています)

ふすま

2014年1月歌舞伎座公演の『九段目』の大道具(2013年12月の月末に行われた道具調べにて撮影)

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2014.01.20

1月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」では、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、公演前月の末ごろに行います(今回ご紹介する写真は、2013年12月末に撮影したものです)。

【現場レポート】2014年1月公演、準備風景(その1)
http://kabukizabutai.co.jp/saisin/genba/1072/

【現場レポート】2014年1月公演、準備風景(その2)
http://kabukizabutai.co.jp/saisin/genba/1196/

【現場レポート】2014年1月公演、準備風景(その3)
http://kabukizabutai.co.jp/saisin/genba/1318/

道具調べ

『時平の七笑』の屋体の垂木(たるき)に手を入れているところです。 こうした大工仕事は製作課が担当しています。

 

ツケ打ち

舞台の地下には奈落(ならく)と呼ばれる地下階があります。 その奈落で、塗方(左の女性)とツケ打ち(舞台転換も担当)がばったり出くわして立ち話をしているところです。 荷物を担いだ塗方は、ちょうど降りてきたセリにのって、舞台へ戻っていきました。大道具では、女性もみんな荷物を運ぶのがうまいです(大きな脚立も軽々運んでいます)。

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2014.01.20

1月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」では、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、公演前月の末ごろに行います(今回ご紹介する写真は、2013年12月末に撮影したものです)。

【現場レポート】2014年1月公演、準備風景(その1)
http://kabukizabutai.co.jp/saisin/genba/1072/

【現場レポート】2014年1月公演、準備風景(その2)
http://kabukizabutai.co.jp/saisin/genba/1196/

道具調べ

『時平の七笑』。塗り方が縁側の板の目を描いているところです。まわりがドタバタしているなか、集中してたんたんと線を描いています。左手には絵の具の入ったバケツを持っています。

『梶原平三誉石切』。鳥居が舞台の中心にあるかどうか、確かめながら位置を修正しているところです。手前の背中を向けている人が指示を出しています

 

道具調べ

新作歌舞伎『東慶寺花だより』の序幕に出てくるスロープを作っているところ。このスロープのことを「開帳場(かいちょうば)」と呼びます。 作業をしているのは舞台の転換を担当する舞台課のメンバー。転換だけでなく、こうした大工仕事もよくやっています。

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2014.01.16

来月(2014年2月)、歌舞伎座では『通し狂言 青砥稿花紅彩画』が上演されます(夜の部)。昨年の四月に歌舞伎座が新開場した際は『弁天娘女男白浪』という外題(げだい)で浜松屋見世先の場や稲瀬川勢揃いの場などが上演されましたが、今回は序幕から通しての上演となります。ちなみに、今回と同様に歌舞伎座で通して上演されたのは、2008年5月でした。

『通し狂言 青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)白浪五人男』

序 幕  初瀬寺花見の場  ←★2014年2月はここから全て上演
神輿ヶ嶽の場
稲瀬川谷間の場
二幕目  雪の下浜松屋の場  (←2013年4月上演)
同  蔵前の場
稲瀬川勢揃の場   (←2013年4月上演)
大 詰  極楽寺屋根立腹の場 (←2013年4月上演)
同  山門の場   (←2013年4月上演)
滑川土橋の場    (←2013年4月上演)

二幕目の「雪の下浜松屋の場」は、美しい武家の娘が一転して片肌を脱ぎ「知らざぁ言って聞かせやしょう」という名調子で客席を沸かせる有名な場面です。
この場面には2種類の「のれん」がかかっていますが、これは大道具の扱いとなっています。

浜松屋道具帳

『青砥稿花紅彩画 雪の下浜松屋の場』の道具帳

屋体の上のほうにかかっている長いものが「軒のれん(のきのれん)」。

軒のれん

軒のれん

下手側の入り口にある、大きな文字で店名が書かれているものが「日よけのれん」です。

日よけのれん

日よけのれん

現代の漢字表記では、「はままつや」の「はま」の字は「浜」を用いていますが、お芝居の中ののれんでは古い字体を使っています。「浜」の古い字体はいろいろな種類がありますが『くずし字解読辞典 増補版』(児玉幸多編、近藤出版社、昭和45年初版発行)には、以下の2種類の文字が主要なものとして掲載されています。ごくわずかな違いで、点があるかないかです。

濱

お芝居の中ののれんでは、字面のおさまりがよいので点のある (1) のほうを使わせていただいています。
浜の字
歌舞伎座新開場柿葺落
二月花形歌舞伎
平成26年2月1日(土)~25日(火)
http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/2014/02/post_71.html

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2014.01.14

1月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」では、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、公演前月の末ごろに行います(今回ご紹介する写真は、2013年12月末に撮影したものです)。

【現場レポート】2014年1月公演、準備風景(その1)
http://kabukizabutai.co.jp/saisin/genba/1072/

歌舞伎座の廻り舞台には、4つのセリがあります。客席に近いほうから「梅」「竹」「松」そして「大迫り(おおぜり)」です。「大迫り」は38尺(約11.5m)×12.2尺(約3.7m)あります。この大迫りは、新しい歌舞伎座を作る際に新設されたもので、これによって大きな屋体を地下から一気に舞台へ運び上げたり降ろしたりすることができるようになりました。

大ゼリ

舞台の屋体を地下へ降ろした後に、みんなが大迫りにのって舞台へ戻っていく様子です。

道具調べ

『仮名手本忠臣蔵 九段目』。雪が黒い幕についたままになってしまうこともあるので、お手製の柄の長いうちわで、パタパタとはたいて落としています。

梅の吊り枝

舞台の上に飾る「梅の吊り枝」の調整をしているところです。黒い幕の下のほうに見えている紅白の小さな花が「梅の吊り枝」です。 1月の演目では、『石切』『おしどり』『乗合船』の3つの演目でこの「梅の吊り枝」が使われます。

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2014.01.07

銀座三越にて開催されている「三越新春祭」のイベントに、弊社の絵描きが参加させていただきました。「三越新春祭」は三越の各店で行われているお正月のイベントで、銀座三越では1月5日まで開催されています。
銀座三越の9階のイベントスペース「テラスコート」には、弊社が製作を担当させていただいた松羽目(まつばめ)の背景画が展示されており、1月2日(木)にはお客様の目の前で、松羽目の仕上げをする実演を行いました。

三越銀座

たくさんのお客様に松羽目の背景画の仕上げをご覧いただきました。

 

銀座三越

松羽目の仕上げを担当したのは、第一美術課の課長の倉田伸一(左)と同課長の山中隆成(右)です。

 

銀座三越

会場のお客様からもご質問をいただき、倉田がお答えしました(左)。筆を動かす様子に、お客様もじっと見入っておられました(右)。

 

銀座三越

松羽目の製作の様子を記録したビデオも上映されています。

「松羽目」の背景画の展示、製作風景のビデオ上映は1月5日までです。お近くにおでかけの機会がございましたら、ご覧いただけましたら幸いです。

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2014.01.02
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