360年、毎日が創意工夫 歌舞伎座舞台株式会社360年、毎日が創意工夫 歌舞伎座舞台株式会社

社員紹介
先輩×後輩インタビュー

各職場で働いている社員が、日々の仕事内容や現場の雰囲気、入社当初の様子などを語りました。

「ものをつくる」

制作課 
切って、叩いて、
舞台専門の大工仕事

先輩:高平卓

昭和50年生まれ。製作課・主任。ものを作る仕事を希望して求人情報を収集、歌舞伎座舞台に出逢い23歳で入社。

後輩:石川睦

昭和59年生まれ。20歳で入社。総勢11人の製作課のなかで、下から2番目。

「製作課」の仕事を具体的に教えてください
高平:歌舞伎の舞台には、いろんな種類のセットがあります。多くは建物で、演目によって巨大な船や大きな橋なども登場します。その骨組みを大工さんのように木材で作り上げるのが仕事です。切ったり、運んだりと一日中体を動かしています。
一般の大工仕事とどんなところが違いますか?
高平:ふつうの建物は作った後は動かしませんが、大道具の建物は舞台に出したり引っ込めたりしなくてはなりません。軽いほうが運びやすく便利ですが、ぶつけて壊れるようでは困ります。見栄えがよくて、扱い易いように作らなくてはなりません。
石川さんは今年8年目ですが、入社当時はどんな感じでしたか?
石川:最初のうちは、自分が全体のなかのどのパートをやっているのか全然わかりませんでした。尺貫法*に慣れなくて間違えてしまって、怒られたりもしました。それから歌舞伎独特の人間関係や雰囲気に慣れるまでに時間がかかりました。(尺貫法(しゃっかんほう):尺、寸など日本古来の長さなどの単位。)。
先輩である高平さんから見て、石川さんはどのように成長していると思いますか?
高平:だんだん視野が広くなってきているなと思います。自分の仕事に集中しつつも、まわりの様子も見えるようになってきました。
石川さんから先輩の高平さんを見て、見習いたい、と思うのはどんなところですか?
石川:仕事の段取りがすごくうまくて、そのあたりはぜひ自分も真似したいと思っています。それから、複雑で凝ったものを早く作られるのもすごいです。
大きな造作物が多いですが、具体的にはどんな風に仕事を進めていくのですか?
高平:もちろん図面はありますが、それをいちいち見るよりもお互いに話をして進めるほうが早いですね。チームワークが必要な職場ですから、自己主張の強い人には向かないかもしれません。今は、コミュニケーションがうまくとれる人ばかりなので、あうんの呼吸で仕事が進みます。みんなすごく楽しそうに働いています。

(この記事は、2013年に取材した内容に基づいて作成しています)
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