360年、毎日が創意工夫 歌舞伎座舞台株式会社360年、毎日が創意工夫 歌舞伎座舞台株式会社

 

最新情報最新情報

7月歌舞伎座公演の製作準備や「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前などに行います。

夏祭浪花鑑

『夏祭浪花鑑』の「住吉鳥居前」。のれんを調整しています。

夏祭

『夏祭浪花鑑』の「お鯛茶屋」。舞台に飾った背景画に、松を描き足しているところ。下書きなしで、あっという間に描いてしまいます。

修禅寺物語

『修禅寺物語』。屋体裏に、製作、塗り方、転換などの責任者が集まって、なにやら調整しているところ。

夏祭

『夏祭浪花鑑』大詰の屋根を仕上げているところ。この屋根の上で、大立ち回りが繰り広げられます。

 ...続きを読む >>
2014.07.05

「KABUKI KOOL」はNHK WORLDの英語放送番組で、2014年4月より放送が開始されています。番組のホストを務めるのは市川染五郎丈と春香クリスティーンさん。歌舞伎の魅力を海外の初心者向けにわかりやすく紹介するという番組です。
6月に放送された第3回のテーマは「Unique Kabuki Stage Structures」。大道具の製作の様子も番組内で少しご紹介いただきました。
全10回の放送予定とのことで、これからもさまざまな切り口で歌舞伎を紹介されるそうです。ぜひご覧くださいませ。

KABUKI KOOLのWebサイト
http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/english/tv/kabukikool/

KABUKIKOOL

春香クリスティーンさんが大道具の仕事場を訪問した様子の動画もアップされています。

KABUKI KOOLのWebサイト(動画は3分半くらいです)
Painting Kabuki Sets
http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/english/tv/kabukikool/haruka_visit_3.html
KABUKI KOOL

 ...続きを読む >>
2014.07.01

6月歌舞伎座公演の製作準備や「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、公演前月の末ごろに行います。

蘭平の菊

『蘭平物狂(らんぺいものぐるい)』では、菊の花がたくさん登場します。

以前、歌舞伎の造花についての特集記事をつくりましたので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

【連載】歌舞伎座の大道具を支える職人 造花

その1 http://kabukizabutai.co.jp/saisin/tokusyuu/369/

その2 http://kabukizabutai.co.jp/saisin/tokusyuu/520/

その3 http://kabukizabutai.co.jp/saisin/tokusyuu/535/

入れ歯

『実盛物語(さねもりものがたり)』。写真に写っている階段は「入れ歯」と呼んでいるもので、高さは七寸。ちなみに屋体(やたい)の高さは、「常足(つねあし)」で一尺四寸(階段の2倍の高さ)。このように歌舞伎の屋体の足の高さは、七寸が基本単位となっています。「入れ歯」は今回は1段ですが、『吃又』などでは3段の入れ歯が使われます。

網代幕

この幕は「網代幕(あじろまく)」です。『蘭平物狂』では、御殿から奥庭へと転換する際に、この幕を使います。 歌舞伎では多種多様な幕が使われますが、幕の種類によって扱う係が異なります。大道具では、この網代幕などの「道具幕」、三色縦縞の「定式幕(じょうしきまく)」、「浅葱幕(あさぎまく)」など、たくさんの幕を担当しています。幕も種類や扱い方など、現場を追いかけてみると、なかなか奥が深い世界です。

 ...続きを読む >>
2014.06.24

6月歌舞伎座公演の製作準備や「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、公演前月の末ごろに行います。

所作台

「所作台(しょさだい)」を片付けているところです。所作台をあげて、それから一人で担いで運んでいくのですが、あげるときには写真のように反対側を足でおさえてもらうと、やりやすくなります。 ひとりで所作台をあげようとしているところに通りかかると、大道具以外の人や女性なども、自然にひょいと足を添えて手伝っています。

名月八幡祭

『名月八幡祭』大詰の「火の番小屋」です。文字の入った出入り口の障子は「腰高障子(こしだかしょうじ)」と呼んでいます。

お祭り

『お祭り』の「囲い」を運んでいるところです。

 ...続きを読む >>
2014.06.13

6月歌舞伎座公演の製作準備や「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、公演前月の末ごろに行います。

『蘭平物狂(らんぺいものぐるい)』。所作(しょさ)の台をみんなで敷いているところです。

所作

花道に所作を敷いているところ。

仕込

大奈落での作業の様子。限られたスペースを最大限活用しながら、準備をしていきます。

 ...続きを読む >>
2014.06.01

5月歌舞伎座公演の製作準備や「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、公演前月の末ごろに行います。

5月2日に朝日新聞デジタルに掲載された記事にも、5月公演の準備風景が紹介されています。こちらも合わせてご覧いただけましたら幸いです。

【朝日新聞デジタル&W】
歌舞伎座の「大道具」ができるまで
http://www.asahi.com/and_w/gallery/20140502_kabuki/

春興鏡獅子

『春興鏡獅子』の金の襖(ふすま)。「経師(きょうじ)」という紙を張る専門の担当者が金紙を張り、絵描きが牡丹の絵を描いて仕上げています。

村山座舞台の場

『幡随長兵衛』の序幕「村山座舞台の場」。舞台の上に、また舞台! 劇中劇が楽しい趣向ですね。

幡随長兵衛 水野邸座敷の場

『幡随長兵衛 水野邸座敷の場』の絵(庭遠見)を手直しているところ。絵は床にねかせて描くので、こうして舞台に飾り照明を当てた状態で、細かいところの仕上げをします。

松戸

大工(製作課)と色を塗る「塗り方」(第二美術課)は、千葉県の松戸で仕事をしています。 写真は、その松戸のゴミ箱。ビッグサイズです!(『春興鏡獅子』の金襖もちらっと写っていますね)

 ...続きを読む >>
2014.05.20

5月歌舞伎座公演の製作準備や「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、公演前月の末ごろに行います。

5月2日に朝日新聞デジタルに掲載された記事にも、5月公演の準備風景が紹介されています。こちらも合わせてご覧いただけましたら幸いです。

【朝日新聞デジタル&W】
歌舞伎座の「大道具」ができるまで
http://www.asahi.com/and_w/gallery/20140502_kabuki/

矢の根

松戸の製作場で『矢の根』の屋体を仮り組みしているところ

矢の根

この写真に写っているのは、製作課のメンバーです

毛抜の提灯

「道具調べ」で、『毛抜』の提灯を取り付けているところ

 ...続きを読む >>
2014.05.03

朝日新聞のWebマガジン「&W」に弊社の仕事の様子を取材していただいた記事が掲載されました(&Wは女性向けのWebマガジン。&Mという男性向けのページもあります)。2014年5月に歌舞伎座で行われている「團菊祭五月大歌舞伎」の大道具ができるまでをご紹介いただいています。たくさんのヴィジュアルで大道具の仕事をご覧いただけます。

この記事をご覧になった方で、もっと大道具の仕事を知りたいという方は、以下のページをおすすめします。大道具の仕事は分業化されていますが、それぞれの部署がどんな仕事をしているのか、インタビュー形式でまとめてあります。

大工仕事をしている人のインタビュー
http://kabukizabutai.co.jp/seisaku/

色を塗る仕事をしている人のインタビュー
http://kabukizabutai.co.jp/daini_bijyutsu/

絵を描く仕事をしている人のインタビュー
http://kabukizabutai.co.jp/daiichi_bijyutsu/
朝日新聞デジタル &W
歌舞伎座の「大道具」ができるまで
http://www.asahi.com/and_w/gallery/20140502_kabuki/

&W

 ...続きを読む >>
2014.05.02

歌舞伎座新開場から一周年を迎えたことを記念して、2014年4月28日に歌舞伎座において「GINZA KABUKIZA一周年記念式典」が執り行われました。
式典の様子については、歌舞伎公式総合サイト「歌舞伎美人」をご覧ください。

歌舞伎美人ニュース
「GINZA KABUKIZA一周年記念式典」を開催
http://www.kabuki-bito.jp/news/2014/04/ginza_kabukiza_3.html

式典では、式典名を書いた看板が舞台に飾られました。これは「一文字看板」と呼ばれるもので、文字数に応じてさまざまな幅があります(上記のニュースの写真に「一文字看板」が舞台に飾られている写真が掲載されています)。

一文字看板

歌舞伎座の舞台で一文字看板の文字を書いているところ。アルファベットもほぼフリーハンド。

一文字看板

文字を書いているのは「岡本文字書き店」の岡本さん。大きな筆で、一気呵成に仕上げていきます。

歌舞伎の大道具のなかの文字では、雪洞(ぼんぼり)や襖、障子などの文字、『助六由縁江戸桜』が上演される際に河東節(かとうぶし)でご出演される方々のお名前の札などを岡本さんに書いていただいています。

筆文字

吉原の風景「仲ノ町(なかのちょう)」に出てくる雪洞(ぼんぼり)の文字を書いているところ。

「岡本文字書き店」のホームページ
http://moji-kaki.com/index.php?FrontPage

 ...続きを読む >>
2014.04.29

大道具では畳の部屋をあらわすときに「上敷(畳敷)」という長いゴザを用います。読み方は「じょうしき」です。畳の縁(へり)の使い方には、きまりがあり、以下のように使い分けています。
田舎家や生世話の屋体(長屋など)は、縁なし。
商家は、黒縁。
武家は、高麗縁(こうらいべり)。

2014年4月の演目では、『髪結新三』の新三の家は「縁なし」、白子屋と家主の家は「黒縁」。『一條大蔵譚』奥殿は、「高麗縁」です。

上敷

左:『髪結新三』富吉町新三内の場 右:同、白子屋見世先の場

高麗縁

『一條大蔵譚』奥殿

高麗縁

高麗縁

 ...続きを読む >>
2014.04.20
ページの上へ戻る