今年も一年ありがとうございました
歌舞伎座では、来月の準備がまだ続いておりますが、私たちも今日が仕事納めです。
この1年、弊社のHP、Facebookページをご覧いただきまして、ありがとうございました。
みなさまも、よい新年をお迎えください。

大道具の部屋にもお正月のお飾りがつけられました
2015年1月公演、準備風景(その1)
1月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前などに行います。

『黒塚』。転換の手順を確認しているところです。

『金閣寺』の屋体。金貼りは「経師」の仕事。そしてその上に絵を描くのは「絵描き」の仕事です。

大道具の仕事では、細かな指示はほとんどなく、ひとりずつが自分でなにをすべきかを考えて動いています。すごく仕事のスピードが早いんですよ。
2014年12月公演、準備風景(その2)
12月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前などに行います。

『雷神不動北山櫻』二幕目「小野春道館の場」の提灯をつけているところです。提灯には、成田屋の定紋である三升と、歌舞伎座の座紋の鳳凰丸が描かれています(職人による手作業)。

『雷神不動北山櫻』二幕目「小野春道館の場」の看板をとりつけているところです。つける高さも大事で、何度も確認してから取り付けていました。

『雷神不動北山櫻』の笹を作っているところです。造花はこんな風に大道具の手で整えて舞台に出しています。ちょっとした角度で、うんと笹っぽくなります。生け花みたいですね。
2014年12月公演、準備風景(その1)
12月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前などに行います。

『雷神不動北山櫻』の屋体。製作課が手直しをしつつ、塗方が色の仕上げをしているところです。

一番大きなセリを使って、大奈落から屋体を舞台にあげているところです。

『雷神不動北山櫻』二幕目「小野春道館の場」の屋体を彩る「花丸」。絵描きがひとつずつ手で描きました。その数は、60を超えます。
2014年11月公演、準備風景(その2)
11月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前などに行います。

『熊谷陣屋』の「幔幕(まんまく)」をはっているところです。転換チームのなかに、のれんや幔幕などの布を扱う担当者がいます。

『井伊大老』の背景画の手直しをしているところです。

『鈴ヶ森』。 水をあらわした道具が置かれていますが、これも大道具が作ります。この「水」は、ラストでお話を展開させる役目も担っています。
2014年11月公演、準備風景(その1)
11月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前などに行います。

『熊谷陣屋』の門の位置を確かめているところです。この門は「陣門」と呼んでいます(『盛綱陣屋』にも登場します)。

『熊谷陣屋』の所作台を敷いているところです。

『御存鈴ヶ森』の石塔をセットしているところです。慎重に位置をはかっていますね。
歌舞伎座に櫓が揚がりました
11月1日の初日を前に、歌舞伎座の顔見世恒例の「櫓(やぐら)」が正面玄関の唐破風の上に揚げられました。櫓は、江戸時代に幕府公認の劇場である証でした。歌舞伎座の櫓はその伝統と誇りを受け継いだもので、大道具が製作し、鳶の方々が設置作業を行っています。

10月28日の午前中から作業は始まりました。まずは櫓の土台を作る作業からスタートです。

櫓の柱を屋根の上に運びます。

屋根の上で組み上げます。

櫓に幕をつけていきます。

完成です。
その17 道具帳
歌舞伎の大道具は「道具帳」と呼ばれる1枚の絵を基に製作されています。舞台を真正面から見たときの完成図のようなもので、1/50の縮尺で場面ごとに一枚ずつ描かれます。
写真は『寺子屋』の道具帳を描いているところです。
2014年10月公演、準備風景(その2)
10月歌舞伎座公演の製作準備や「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前などに行います。

『鰯賣戀曳網』の2つ目の場面「五條東洞院の場」では、舞台の上のほうに紅葉が飾られます。その紅葉のボリュームを調整しているところです。

『鰯賣戀曳網』の五條東洞院の場のふすま絵です。高根宏浩先生の舞台美術で、大道具の絵描きが描いたものです。

『伊勢音頭恋寝刃』ののれんです。のれんも大道具が準備します。
その16 上敷(畳敷)その2
大道具では畳の部屋をあらわすときに「上敷(畳敷)」という長いゴザを用います。読み方は「じょうしき」です。今回は、転換の際の上敷の扱いについて、ミニレポートをしてみます。
以下の写真は、『伊勢音頭恋寝刃』の場面転換の練習風景です(2014年9月末の道具調べで撮影)。
廻り舞台(盆)を使って、裏側に飾ってある奥庭の場面にするのですが、上敷が邪魔にならないように盆の内側に寄せます。素早くきれいに寄せるのは、新人にとってはなかなか難しい様子。先輩が何度もお手本を見せて、指導していました!

左端が新人です。上敷をささっと寄せる練習中。

右の先輩がお手本をやってみせます。

新人ひとりで、何度も練習!
【大道具の道具】 上敷(畳敷)その1 はこちら
http://kabukizabutai.co.jp/saisin/odougunodougu/1578/