フランスのパリで、9/13-19まで行われていた「松竹大歌舞伎」に弊社も参加させていただきました。
公演は、パリの国立シャイヨー劇場を会場とし『かさね』『鳴神』を上演。大盛況でした。
大道具ではいつも仕事前にラジオ体操をしているのですが、フランス語の音声を特別に作成して、フランスのスタッフも一緒にラジオ体操をしていたそうです。

パリの国立シャイヨー劇場の舞台での記念写真。背景画は『かさね』です。

こちらは千穐楽の記念写真。フランスのスタッフとも打ち解けて、リラックスした様子ですね。

千穐楽には大入袋もいただきました。
【歌舞伎美人ニュース】動画もあります
パリ「松竹大歌舞伎」、喝采で迎えられた獅童、七之助
https://www.kabuki-bito.jp/news/4964
2018年9月公演、準備風景(その3)
9月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前に行います。

『河内山(こうちやま)』の松江邸広間のふすま。秋草が描かれています。

新作歌舞伎舞踊『幽玄(ゆうげん)』の幕開きの背景は、松です。いつもの松羽目(まつばめ)の松と比べると雰囲気が違いますよねー。
2018年9月公演、準備風景(その2)
9月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前に行います。

『金閣寺』の建物の2階部分です。お客様から見えにくいようなところにも、きれいに絵が描かれています。

『鬼揃紅葉狩(おにぞろいもみじがり)』では、この「かすみ幕」がひょこ、ひょこっと出てきます。これを動かしているのも、大道具です。
2018年9月公演、準備風景(その1)
9月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前に行います。

『俊寛』の準備の様子。床に波を描いた布を敷き詰めます。

『河内山(こうちやま)』。場面転換では、ゴザもきれいに扱わなくてはなりません。先輩から後輩に、技を伝授しているところ。
「松尾敏男 展」開催のご案内
日本美術院の前理事長であった故・松尾敏男(まつお としお)先生(1926-2016)の没後初の回顧展が「そごう美術館」(横浜市)にて開催されています。
松尾先生は、歌舞伎ともゆかりが深く、歌舞伎座が新開場した平成25(2013)年4月公演の最初の演目『壽祝歌舞伎華彩』、その一年後の平成26(2014)年4月の歌舞伎座公演の『壽春鳳凰祭』では、舞台美術を担当。また、歌舞伎座にある緞帳の原画も制作されています。
この展覧会では、先生と交流のあった七代目中村芝翫(1928-2011)の肖像画も出品されています。生前の舞台をご覧になった方ならば、なつかしくご覧いただけるのではないでしょうか。
「松尾敏男 展」
期間:2018年9月8日(土)−10月14日(日)
場所:そごう美術館
https://www.sogo-seibu.jp/common/museum/archives/18/matsuo_toshio/
弊社の第一美術課・課長の山中隆成(やまなか たかなり)は、松尾敏男先生に師事しており、師の描いた道具帳の意図を汲みとりながら、舞台に実際に飾る背景画や祝幕なども手がけてきました。

松尾敏男先生が原画を描き、弊社の山中隆成が実寸大で幕を描いた五代目中村雀右衛門襲名披露のための祝幕(2016)

第一美術課・課長の山中隆成
展覧会場内は撮影は禁止ですが、特別に撮影許可のある作品もありました(下の牡丹と猫の絵《玄皎想》2015年)。「牡丹の名手」とうたわれた松尾先生ですが、猫も大変お好きだったそうで、猫が題材となった作品も展示されています。展覧会場外のお土産売り場には、牡丹や猫をモチーフとした作品のグッズも販売されています。お近くにお出かけの際は、ぜひお立ち寄りください。

《玄皎想》2015年
【今後の巡回予定】
砺波市美術館(富山県) 10月27日~12月2日
松坂屋美術館(名古屋市) 12月8日~12月24日
高崎市タワー美術館(群馬県) 2019年2月2日~3月24日
佐久市立近代美術館(長野県) 2019年4月27日~6月23日
2018年8月公演、準備風景(その2)
8月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前に行います。

『花魁草』の冒頭の場面。土手の植物は、立体もあり、描いた絵もあり。

新作歌舞伎『心中月夜星野屋(しんじゅうつきよのほしのや)』。この演目、舞台転換がちょっとユニークです。写真は、転換の手順を思案しているところ。
2018年8月公演、準備風景(その1)
8月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前に行います。

『盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)』の冒頭は、船のシーン。船も大道具です。

『龍虎(りゅうこ)』の舞台。俳優さんが乗る岩の台です。
2018年7月公演、準備風景(その2)
7月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前に行います。

本物の水を使う演出を「本水(ほんみず)」と言います。『三國無雙瓢箪久 出世太閤記』では、本水がありました。終わった後は、みんなで「せーの!」と水を運びます。

『三國無雙瓢箪久 出世太閤記』の幕を巻いているところです。みんなで協力して、手早く巻いていきます。
2018年7月公演、準備風景(その1)
7月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前に行います。

『三國無雙瓢箪久(さんごくむそうひさごのめでたや) 出世太閤記』序幕の屋体(やたい)です。ちょっとユニークなデザインの城門です。

『源氏物語』では、桜が登場します。写真は仕込みの様子。造花担当者が丁寧に飾っていきます。
2018年6月公演、準備風景(その2)
6月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前に行います。

『夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)』の舞台。大きな暖簾には、主人公の団七を演じる俳優さんの紋が描かれています。暖簾も大道具が担当します。

『三笠山御殿』の屋体(やたい)の中で、「二畳台」の準備をしているところです。