2016年5月公演、準備風景(その1)
5月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前などに行います。

『楼門五三桐』。屋体も演技をして、舞台を盛り上げます。

初お目見得のある『勢獅子音羽花籠』。背景の建物は、神田明神(菊之助丈が挙式をされた神社)です。
2016年4月公演、準備風景(その3)
4月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前などに行います。

『松寿操り三番叟』の舞台です。三番叟と書かれた箱は、小道具さんの担当になります。

『幻想神空海』の舞台。新作歌舞伎なので、いつもとは随分趣の異なる道具です。
2016年4月公演、準備風景(その2)
4月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前などに行います。

不知火検校』は場面が多いお芝居で、たくさんの大道具が登場します。写真は、二階建ての屋体(やたい)。二階の部屋では、大道具の建具の担当が作業をしています。

『不知火検校』の最後の場面。大きな廻り舞台(盆)を使った、演出となっています。
2016年4月公演、準備風景(その1)
4月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前などに行います。

『彦山権現誓助剱 毛谷村』の紅白の梅。お芝居の最後に、赤い梅の枝が演出に関わってきます。ちなみに、木自体は大道具ですが、俳優さんが手にもつ枝は小道具さんの担当となります。

『彦山権現誓助剱』「杉坂墓所」の大道具です。山道がいろいろ枝分かれしております。
2016年3月公演、準備風景(その2)
3月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前などに行います。

祝幕の美術は松尾敏男先生です。弊社の絵描き(第一美術課)には松尾先生の弟子がおりまして、松尾先生の原画を元に、気合いをこめて大きな布地に描いていました 。

【ガチ袋コレクション】階段を手直ししているときの様子ですが、いろんな「ガチ袋」(腰にさげる道具入れバッグ)が写っていたので、ちょっとご紹介です。
ベテランさんから聞いた話。このガチ袋にはいろんな種類の釘を入れているのですが、出して目で確認せず、指でさわっただけですぐにどの種類の釘かわかるようになるよう、空いた時間に練習していたそうです。大道具の仕事はスピードが命です!
2016年3月公演、準備風景(その1)
3月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前などに行います。

『金閣寺』の屋体。セリを使ったダイナミックな演出があります。

『女戻駕(おんなもどりかご)』江戸吉原の大門。どこまでが平面で、どこが立体なのか。舞台に飾るとなんとも不思議な感じで、おもしろいです。
2016年3月襲名披露公演
3月は「中村芝雀改め五代目中村雀右衛門襲名披露 三月大歌舞伎」です。襲名公演では、祝幕が飾られるなど、劇場全体が特別感に包まれます。

祝幕の美術は、松尾敏男先生です。

襲名がありますので、大道具もこのような格好。濃紺系が多いのですが、このたびは春らしい色。紋は、「京屋結び」と「向い雀」です。

襲名にちなんだTシャツ。背中の図案が、いいですよね。モデルは、弊社の絵描き(第一美術課)です。
2月20日、21日に歌舞伎アカデミーこども歌舞伎スクール「寺子屋」の平成27年度修了発表会が行われました。こども歌舞伎スクール「寺子屋」は、歌舞伎子役の演技と日本舞踊の実技を中心に和の心、礼儀を学ぶことを目的に2014年に開設されたものです。
これまでのお稽古の成果として、梅(基礎)コースは『菅原伝授手習鑑 寺子屋』の一場面、竹(発展)コースは『京鹿子娘道成寺』の所化の演技と舞踊を木挽町ホール(歌舞伎座ギャラリー内)において披露され、その大道具を弊社が担当させていだきました。

『寺子屋』には、助演として澤村國矢丈、中村京妙丈、中村かなめ丈もご出演されました。

『京鹿子娘道成寺』の所化の舞踊。
発表会の詳しい様子は以下をご覧ください。
歌舞伎アカデミーこども 歌舞伎スクール「寺子屋」
http://www.shochiku.co.jp/terakoya/news/2016/03/22021-1.html
2016年2月公演、準備風景(その2)
2月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前などに行います。

『浜松風恋歌』の大道具です。アシも演技に少し関わりますので、位置などについて検討しています。なにげない道具も、具合が悪いと芝居を壊してしまいます。

『新書太閤記』の竹中半兵衛の草庵の場面。ぽったりと雪が積もったシーン。屋根を微調整するために、とりはずしているところです。みんなで息を合わせて、動かします。
2016年2月公演、準備風景(その1)
2月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前などに行います。

『籠釣瓶花街酔醒』の縁切り場。屋体の下手には布団部屋があります。積夜具が描かれていますが、風呂敷には八ツ橋を演じる俳優さんの紋を入れています。

『籠釣瓶花街酔醒』の「仲之町」。ぼんぼりを取り付けているところです。ぼんぼりに書かれている文字や並び順も、決まりがあります。

『籠釣瓶花街酔醒』の転換の練習風景です。盆(廻り舞台)が回って転換する場合、床に敷いてある「地がすり」と呼ばれる布を、盆の中にササッと入れなければなりません。手際よく、美しくやるには、コツが必要。先輩が後輩に、お手本を見せながら何度も指導していました。