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2015年3月公演、準備風景(その2)

3月歌舞伎座公演の「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、初日の数日前などに行います。

筆法伝授

『菅原伝授手習鑑 筆法伝授』の最初の場面(菅原館の奥殿)です。金の襖は、絵描きの仕事場で描きますが、こうして舞台に飾った後に手直しをしていきます。 照明がまだ出来上がっていないので、少し暗いですね。金襖は、照明の調整がとても難しいそうですよ。

賀の祝

『菅原伝授手習鑑 賀の祝』の桜、松、梅の木です。これらの木も、大道具が担当しています。この木は風景としての役割だけでなく、芝居にも少し関わってきますね。

「歌舞伎演目案内」というWEBサイトの「花と散った桜丸」の部分に、この場面の舞台写真が掲載されています。桜の前には、桜丸女房・八重、松の前には松王丸女房・千代、梅の前には梅王丸女房・春が座っています。

【歌舞伎演目案内】『菅原伝授手習鑑』

http://enmokudb.kabuki.ne.jp/repertoire/736

寺子屋

『菅原伝授手習鑑 寺子屋』の畳を敷いているところです。長いゴザのようなものを大道具では「上敷(じょうしき)」と呼んでいます(畳敷と表記することも)。畳の縁にもいろいろ種類があり、使い分けていますよ。寺子屋の場合は、黒縁です。

上敷の使い分けについては、以前記事を作りましたのでそちらをご覧ください。
【大道具の道具】その10 上敷(畳敷)その1
http://kabukizabutai.co.jp/saisin/odougunodougu/1578/

 

2015/03/19
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