360年、毎日が創意工夫 歌舞伎座舞台株式会社360年、毎日が創意工夫 歌舞伎座舞台株式会社

 

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2014年6月公演、準備風景(その3)

6月歌舞伎座公演の製作準備や「道具調べ」の様子をご紹介します。「道具調べ」とは、本番通りに道具を飾ってきちんとできているかを確認したり、手直しをしたりするもので、公演前月の末ごろに行います。

蘭平の菊

『蘭平物狂(らんぺいものぐるい)』では、菊の花がたくさん登場します。

以前、歌舞伎の造花についての特集記事をつくりましたので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

【連載】歌舞伎座の大道具を支える職人 造花

その1 http://kabukizabutai.co.jp/saisin/tokusyuu/369/

その2 http://kabukizabutai.co.jp/saisin/tokusyuu/520/

その3 http://kabukizabutai.co.jp/saisin/tokusyuu/535/

入れ歯

『実盛物語(さねもりものがたり)』。写真に写っている階段は「入れ歯」と呼んでいるもので、高さは七寸。ちなみに屋体(やたい)の高さは、「常足(つねあし)」で一尺四寸(階段の2倍の高さ)。このように歌舞伎の屋体の足の高さは、七寸が基本単位となっています。「入れ歯」は今回は1段ですが、『吃又』などでは3段の入れ歯が使われます。

網代幕

この幕は「網代幕(あじろまく)」です。『蘭平物狂』では、御殿から奥庭へと転換する際に、この幕を使います。 歌舞伎では多種多様な幕が使われますが、幕の種類によって扱う係が異なります。大道具では、この網代幕などの「道具幕」、三色縦縞の「定式幕(じょうしきまく)」、「浅葱幕(あさぎまく)」など、たくさんの幕を担当しています。幕も種類や扱い方など、現場を追いかけてみると、なかなか奥が深い世界です。

2014/06/24
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