最新情報

  • ニュース

    日本橋三越本店と銀座三越のお正月の催事用に「松羽目(まつばめ)」の背景画を製作することになりました。松羽目は、『勧進帳』や『船弁慶』などの演目に使われるもので、大きな老松を描きます。今回は催事スペースに合わせて歌舞伎座の舞台で使われるものよりも小さいサイズに仕上げ、お正月に一般公開されます。また、会場では製作風景のメイキングビデオが上映されたり、絵描きが現場で最後の筆を入れて完成させるというイベントなども予定されています。お近くにお出かけの際がありましたら、ご覧いただけましたら幸いです(三越新春祭のイベントの詳細については、まだ公式発表はされてないようです。また改めて、ご案内いたします)。

    製作の様子を以下にご紹介します(2枚の松羽目を並行して製作しています)。

    下絵

    まずは「羽目板」と呼ばれる板を描いていきます(奥の作業)。羽目板を塗りおえたら、松の下絵を描きます(手前の作業)。

    羽目板を塗る

    「羽目板」を塗る作業。歌舞伎座舞台では、ふだんは塗方(ぬりかた)が担当しますが、今回は絵描きが受け持ちました。

    松を描く

    4〜5人が同時並行で松を描いていきます。

    完成

    完成した松羽目。お正月に現物をご覧いただけましたら幸いです。

    絵の具の下準備

    絵の具を準備する作業。色みや絵の具の固さを調整するなど、描きはじめるまでの準備も大切です。

    バケツ洗い

    絵描きの仕事では、絵の具が入ったバケツを手に持ちながら描いていきます。1日のうちに何色も色を使いますので、かなりの数の汚れたバケツが出ます。それを洗うというのも大事な仕事で、新人の2人がもくもくと流し場で洗っています。こうしたなにげない作業のなかからも、学びはたくさんあるといいます。

     ...続きを読む >>
    2013.12.16
  • ニュース

    今年の4月2日に新しい歌舞伎座が新開場してから、興行も9カ月目に入りました。 今月(12月)8日の昼の部で、ご来場のお客様が100万名様に達したそうです。これを記念し、8日の昼の部にご来場のお客様に、歌舞伎座から御礼の品が進呈されましたが、私たち大道具も同じ記念品を頂戴しました。

    記念品

    12月8日にお客様に配られたものと同じ品。(『仮名手本忠臣蔵 三段目』の松の間の襖をバックに撮影)

    私たち大道具もお客様により一層喜んでいただくために、これからも仕事にはげんでまいります。

    *12月8日の歌舞伎座の様子については以下のニュースをご覧ください。
    歌舞伎美人 ニュース
    歌舞伎座ご来場者数100万名様を達成
    http://www.kabuki-bito.jp/news/2013/12/100wo.html

     ...続きを読む >>
    2013.12.14
  • ニュース

    12月12日(木)から歌舞伎座ギャラリー(歌舞伎座タワー5階)にて、「歌舞伎 雪景色から早春へ」展がはじまります。私たち大道具も、道具帳の展示や背景の飾りなどでお手伝いをさせていただいております。今回の展示では、歌舞伎で降らせる雪の体験コーナーがあり、大道具の雪かごを展示しています。ご来場者のみなさまも雪を降らせてみることができます。ぜひおでかけくださいませ。

    以下の写真は「歌舞伎 雪景色から早春へ」展の仕込み風景です。まだ小道具の展示などがされていないなど、本番の展示と異なるところがあります。あらかじめご了承ください。また、写真にはありませんが、衣裳などを展示したスペースもあります。

    歌舞伎座ギャラリー

    歌舞伎座ギャラリーを入ってすぐの展示室です。天井は大道具で「ヤートコセ」と呼んでいる紅白の梅の枝を飾っています。

    道具帳

    雪にまつわる演目の道具帳の実物も展示しています。ちなみに、今回のポスターになっている雪の風景は『恋飛脚大和往来 新口村』の道具帳です(すごく見えにくいですが、中央列の一番上の道具帳)。

    雪かご体験

    「雪籠体験処(ゆきかごたいけんどころ)」。ひもを引っ張って、天井に吊るされた籠からハラハラと雪を降らせることができます。

    かつて雪を降らせる際は、どこの劇場でもこの雪かごを用いていましたが、現在はネットを使って雪を降らせるやり方が主流となっています(12月の歌舞伎座公演『仮名手本忠臣蔵 十一段目』もネットを使っています)。しかし、雪かごならではの良さもあり、歌舞伎座舞台では舞台の一部分だけに雪を降らせたい場合などに、この古風なやり方を残しています。

    ■■■ 「歌舞伎 雪景色から早春へ」展覧会 概要 ■■■

    ちらし

    【日程】
    2013年12月12日(木)~2014年3月2日(日)
    ※12月30日(月)~1月3日(金)、1月23日(木)は休館
    ※12月15日(日)17:00閉館(最終入館16:30)

    【開館時間】
    10:00~18:00
    ※最終入館は17:30まで

    【入場料(税込)】
    一般:500円(小学生未満無料)
    団体:400円(20名様以上)

    歌舞伎座ギャラリーについての詳しい情報やお問い合わせ先については以下をご覧下さい。
    松竹株式会社 歌舞伎座ギャラリー
    http://www.shochiku.co.jp/notice/play/2013/11/009218.html

     ...続きを読む >>
    2013.12.11
  • ニュース

    この度、弊社の芝田正利が舞台監督の金一浩司氏とともに、第19回ニッセイ・バックステージ賞を受賞しました。ニッセイ・バックステージ賞は舞台技術を裏から支え、優れた業績を挙げている舞台技術者に光を当て、その苦労に報いるために公益財団法人ニッセイ文化振興財団が創設した賞です。芝田正利については、ツケ打ちの最古参として歌舞伎座を中心に活躍し、さらに後進の指導育成にも尽力するなど歌舞伎の発展に寄与していることが受賞理由となりました。

    2013年11月26日、日生劇場(東京・日比谷)において贈賞式が行われましたので、その様子をご紹介いたします。

    ※ニッセイ・バックステージ賞の詳細はこちらをご覧ください。

    ニッセイ・バックステージ賞

    第19回ニッセイ・バックステージ賞 贈賞式(日生劇場の舞台にて) 公益財団法人ニッセイ文化振興財団理事長の田口 弥 様より賞状、賞品、目録などが贈呈されました。

    ニッセイバックステージ賞

    (写真左)市川左團次丈より御祝辞を賜りました。そして左團次丈の見得に合わせて、芝田がツケを打つというサプライズも。これは左團次丈による粋な計らいで、この後、ツケを入れずに見得をするとどうなるかを実演され、ツケの効果を丁寧にお話くださいました。(写真右)推薦者の坂東三津五郎丈も、体調が回復され会場にかけつけてくださいました。前列左より坂東三津五郎丈、市川左團次丈、後列、芝田正利夫妻。

    芝田正利

    受賞者インタビューの様子。大道具の仕事をはじめたきっかけや、ツケ打ちの稽古の思い出などを語りました。

    ニッセイ・バックステージ賞

    会場となった日生劇場のロビーには、金一浩司氏と芝田正利の写真も展示されました。

    <受賞に関するメディア掲載>

    歌舞伎 on the web トピックス記事
    歌舞伎座舞台(株)芝田正利氏に第19回ニッセイ・バックステージ賞が贈られました
    http://www.kabuki.ne.jp/cms/topics_20131201_684.html

    2013年11月18日の読売新聞(朝刊)
    ニッセイ・バックステージ賞を受賞した歌舞伎のツケ打ち 芝田正利さん

    2013年11月21日の日本経済新聞(朝刊)
    刻む拍子柝 歌舞伎に活気 役者の見得に効果音 「附け打ち」の最古参 芝田正利
    日本経済新聞社のホームページ http://www.nikkei.com/

    2013年11月27日の産経新聞(朝刊)「きょうの人」
    歌舞伎「ツケ打ち」でバックステージ賞 芝田正利さん(69)
    見得生かす技「役者さんに育てていただいた」
    産経新聞のホームページ http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/131126/ent13112621460011-n1.htm

    芝田正利

    2013年10月 歌舞伎座にて撮影

    芝田正利(しばた まさとし)
    ツケ打ち、大道具方
    昭和19(1944)年、東京都江東区生まれ。長谷川大道具株式会社(現・歌舞伎座舞台株式会社)に勤める兄の勧めで昭和40年に同社の臨時雇用となり、翌年に正式入社。大道具の飾り込みや転換作業、経師、幕引きを担当。その後、菊五郎劇団付きのツケ打ちだった中村藤吉に師事。昭和45年11月『通し狂言 伽羅先代萩』で歌舞伎座のツケ打ちとして初舞台。歌舞伎座、舞踊会、海外公演などでツケ打ちを担当。飾り込みや舞台転換の際は、円滑に作業を進めるための指揮も執る。
    平成9年第十三回日本舞台芸術家組合賞受賞。平成19年日本俳優協会再建立50周年記念永年功労者表彰。日本演劇興行協会における「平成21年度助成事業」表彰。平成24年度文化庁長官表彰。平成25年第19回ニッセイ・バックステージ賞受賞。

     ...続きを読む >>
    2013.11.26
  • 大道具の道具

    歌舞伎座では11月、12月に二ヶ月連続で『仮名手本忠臣蔵』が上演されます。知っておくと観劇がちょっと楽しくなる豆知識をご紹介します。

    今回は「三段目」の進物場(しんもつば)の門にご注目いただきたいと思います。客席から見ると平面のようにも感じるかもしれませんが、立体で作られており、城郭などによく見られる高麗門という形式で作られています。大道具では、この門のことを「エヘンバッサリの門」と呼んでいます。お芝居をご覧になった方はすぐに察しがつくと思いますが、この場面では鷺坂伴内と中間(ちゅうげん)たちが加古川本蔵がやってきたときに襲いかかるお稽古をするという滑稽なやりとりがあります。伴内が「エヘン」とせきばらいをしたら、それを合図に中間たちが「バッサリ」と斬りかかる、つまりその台詞から「エヘンバッサリの門」という呼び名となっているというわけです。

    『仮名手本忠臣蔵 三段目』進物場の道具帳

    『仮名手本忠臣蔵 三段目』進物場の道具帳

     

    進物場の門

    進物場の門。上演中以外は、こんな風に格納されています。門の前に置かれているのは、辻あんどん(常夜灯)です。

    ちなみにこの門は、製作課が立体を作り、塗り方(第二美術課)が色を塗ったり瓦を描いたりして作られます。

    製作課 インタビュー
    http://kabukizabutai.co.jp/seisaku/

    塗り方 インタビュー
    http://kabukizabutai.co.jp/daini_bijyutsu/

    歌舞伎 on the webに『仮名手本忠臣蔵』のストーリーや人物相関図、観劇のポイントなどを紹介したページがあり、伴内と中間たちの「エヘンバッサリの場面」の写真も掲載されています。

    歌舞伎 on the web 歌舞伎演目紹介 仮名手本忠臣蔵
    http://www.kabuki.ne.jp/enmokudb/enmoku0001/outline.html

     ...続きを読む >>
    2013.11.23
  • ニュース

    11月、12月の『仮名手本忠臣蔵』の上演に合わせて、土産物店が並ぶ「木挽町広場」(歌舞伎座・地下2階)も忠臣蔵の世界を表現し、公演を盛り上げることになりました。弊社では、忠臣蔵をイメージしたバナーやなまこ塀など製作させていただきました。

    木挽町広場

    設営の様子。なまこ塀の製作は、製作課が大工仕事で形をつくり、第二美術課(塗方)が色を塗りました。間近でご覧になってみると、面白いかもしれませんね。

     

    忠臣蔵まつり

    2人とも第二美術課(塗方)です!

    木挽町広場

    天井近くの赤と白のバナーも、弊社が担当しております。

    木挽町広場

    こちらのなまこ塀には、来年のカレンダーがずらり。歌舞伎座で観劇なさる方も、そうでない方も木挽町広場で忠臣蔵の世界を楽しんでいただけましたら幸いです。

     

    忠臣蔵まつり

    たくさんのお店が出店しております。お近くにお越しの際は、ぜひのぞいてみてくださいね。

     ...続きを読む >>
    2013.11.01
  • 大道具の道具

    歌舞伎座では11月、12月に二ヶ月連続で『仮名手本忠臣蔵』が上演されます。知っておくと観劇がちょっと楽しくなる豆知識をご紹介します。

    今回は「出投げ(でなげ)」について詳しくご紹介します。
    『仮名手本忠臣蔵 三段目』では前半が「進物場」、後半は「喧嘩場」とも称される「松の間刃傷の場」となり2つの場面があります。前半から後半に舞台が転換する際に「出投げ」があります(前触れなく、はじまりますのでお見逃しなく! 上手側から投げます)。
    「出投げ」は舞台に上敷(じょうしき)と呼ばれる長いゴザのようなものを敷きますが、観客の目の前で丸めてある上敷を投げるようにして一気に舞台の端から端まで敷き詰めます。

    以下は、「道具調べ」の際に撮影した「出投げ」の練習風景です。

    出投げ

    「道具調べ」での出投げ。先輩陣が心配そうに見守っています。出投げをする人は「たっつけ」という黒い衣裳を着ています。

     

    出投げ

    出投げの後には、先輩からさまざまなアドバイスが!

     

    出投げ

    下手側で控えている補佐役にも技量が必要。こちらにも細かなアドバイスが出されています。

     ...続きを読む >>
    2013.10.29
  • 大道具の道具

    2013年10月26日、27日は、歌舞伎座にて「花柳流流祖生誕二百年祭 三代家元七回忌追善舞踊会」が催されます。今年の4月に歌舞伎座が新開場してから、単独の流派としては初めての舞踊会です。舞踊会の舞台には折々に花が登場しますが、これらの造花は大道具が準備しています。舞台裏で、出番を待つ造花を少しご紹介します。

    c
    舞踊会の造花
    舞踊会の造花

     ...続きを読む >>
    2013.10.26
  • 大道具の道具

    歌舞伎座では11月、12月に二ヶ月連続で『仮名手本忠臣蔵』が上演されます。知っておくと観劇がちょっと楽しくなる豆知識をご紹介します。

    大道具の転換は芝居の邪魔にならないように控えめに行っていますが、『仮名手本忠臣蔵 三段目』ではこの転換がちょっとした見せ場になるシーンがあります。それが「出投げ(でなげ)」です。転換の作業のひとつとして、舞台に上敷(じょうしき)と呼ばれる長いゴザのようなものを敷きますが、観客の目の前で丸めてある上敷を投げるようにして一気に舞台の端から端まで敷き詰めます。

    出投げ

    手前の上敷が「出投げ」に使われるもの。きつく巻いてあるので細く見えるが、抱えてみるとかなりの重量。

    出投げに使う上敷は、72尺(約22m)もあります。これを狙い通りにまっすぐ、端まで正確に転がすにはかなりの技術が必要。ちょっとでも方向が狂うと、客席の方向へ流れることもあるため、出投げを担当する者は前の月から終演後に稽古を重ねます。上敷はきっちり固く巻いておかないと舞台でうまく転がってくれません。上敷を巻く技術も重要(両手を巧みに使い、すごいスピードで巻いていきます)。

    出投げ

    「出投げ」に使う上敷を真上から見たところ。直径約30cm。上敷の幅は88cm。

    出投げを担当する者は、たった一人で舞台に出ます。経験者によると、一発勝負のため精神的にもかなり緊張するとのこと(この時、大向うから「大道具!」と声がかかることも)。
    11月、12月は5人の担当者が交代で出投げをつとめます。

     ...続きを読む >>
    2013.10.24
  • ニュース

    第19回ニッセイ・バックステージ賞の受賞者が発表され、弊社のツケ打ちの芝田正利が同賞を受賞することが決定しました。ニッセイ・バックステージ賞は舞台技術を裏から支え、優れた業績を挙げている舞台技術者に光を当て、その苦労に報いるために公益財団法人ニッセイ文化振興財団が創設した賞です(2005年には弊社の後藤芳世が同賞を受賞しています)。

    ※ニッセイ・バックステージ賞の詳細はこちらをご覧ください。

    芝田

    芝田正利(しばた まさとし)
    ツケ打ち、大道具方
    昭和19(1944)年、東京都江東区生まれ。長谷川大道具株式会社(現・歌舞伎座舞台株式会社)に勤める兄の勧めで昭和40年に同社の臨時雇用となり、翌年に正式入社。大道具の飾り込みや転換作業、経師、幕引きを担当。その後、菊五郎劇団付きのツケ打ちだった中村藤吉に師事。昭和45年11月『通し狂言 伽羅先代萩』で歌舞伎座のツケ打ちとして初舞台。歌舞伎座、舞踊会、海外公演などでツケ打ちを担当。飾り込みや舞台転換の際は、円滑に作業を進めるための指揮も執る。
    平成9年第十三回日本舞台芸術家組合賞受賞。平成19年日本俳優協会再建立50周年記念永年功労者表彰。日本演劇興行協会における「平成21年度助成事業」表彰。平成24年度文化庁長官表彰。平成25年第19回ニッセイ・バックステージ賞受賞。

     ...続きを読む >>
    2013.10.18
20 / 22« 先頭...10...1819202122
ページの上へ戻る